バレエの歴史観る知るバレエ

【宮廷の優雅なダンス】バロックダンスってなんだ!?

バレエの歴史

はじめに

『眠れる森の美女』の舞台背景は、豪華絢爛なルイ14世の時代でした

でもこの頃に実際に踊られていたのは、現在のクラシックバレエとは少し違うもの

今回は、ルイ14世の時代に思いを馳せて、バロックダンスについてまとめました

バロックダンスとは

1600年から1750年の150年間をバロック時代と呼び、この頃の音楽をバロック音楽、踊りをバロックダンスといいます

いち早く国家統一が成し遂げられたフランスでは、ヴェルサイユ宮殿を中心に、財政豊かな宮廷文化が育ちました

王の権力を示すためにも、音楽や建築すべてが豪華絢爛であったことがこの時代の特徴です

この中で、ダンスは出世のためにも必須で貴族たちは日々ダンスのレッスンを行っていました

現在のバレエよりもやや重厚で、ヒールのある靴で踊られていました

どこで踊られていたか

バロックダンスは、1つは宮廷の舞踏会(舞踏会用のダンス)、もう1つはオペラやバレエなど宮廷のエンターテインメント(劇場用のダンス)において、大きく二つに分けて踊られていました

ダンスの得意な貴族が披露していた劇場用のダンスが、クラシックバレエとつながっていったそうです

劇場用ダンスの内容

この頃、踊りにおいても一番重要なのは王の絶対的権威を示すことでした

そのため、劇場では神話に登場する神々や英雄たちが演じられていました

中でもルイ14世は、太陽神アポロンを得意としていました

17、18世紀の貴族たちが理想とした姿は、ギリシア神話に登場する神々や英雄に求められた。調和と秩序を保ち、決して感情的になって心情をあからさまにさらけ出すようなことはせず、沈勇である様をそこに見出していた。

『栄華のバロック・ダンス』より
Wikipediaより アポロンに扮したルイ14世

ダンスの種類

バロックダンスの中にも、メヌエットパスピエクラントなどたくさんの種類があるそうです

クラシック音楽として聴いていた音楽も、それぞれのステップ知るとさらに深みを増しますね

中でも男女ペアで踊るメヌエットは宮廷舞踊の花形として長く踊られたそうです

舞踊譜の存在

22年以上にわたりルイ14世の舞踊教師を務めたピエール・ボーシャンが考案した記譜法により、今でも舞踊譜が残っています

宮廷で管理がされていたこともあり、保存状態の良い舞踊譜が数多く残っているそうです

バレエへのつながり

5つの足のポジションや、動きを見ていると、バロックダンスがクラシックバレエへとつながっていったことがわかります

第1ポジションは、「つま先を90度に開いて立つ」とされていたり、現在のクラシックバレエと少し異なる部分は多いですが、「プリエ」「ソテ」「トンベ」など、現在と同じような動きが数多く記譜されています

ルイ14世が生きたヴェルサイユ宮殿から、現在の世界各地のバレエ教室までのつながりを想像すると胸がときめきます

おわりに

ボーシャンらの努力によって、また、大切に保管されてきた歴史のおかげで今でも復元が可能なバロックダンスにはロマンがあります

バレエに興味があるけど、これから習うのは、、とためらっている方や、バレエのルーツに興味がある方は、バロックダンスに触れてみるのもいいかもしれませんね♡

バレエよりさらに、年齢層を拡げることができる気もします!!

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