はじめに
ヨーロッパの妖精伝説が題材となっているロマンティックバレエの最高峰『ジゼル』のあらすじと見どころについてまとめました
いつ生まれた作品？
ジゼルは1841年にフランスで初演されました
この頃、バレエにポアントの技術が生み出され、人々は「精霊」など、この世のものでない作品を好みました
ジゼルは、『精霊物語』という伝説をもとに、フランスの詩人ゴーティエが、自身が惚れ込んだカルロッタ・グリジのために台本を書いた作品です
登場人物
ジゼル 
踊ることが大好きな素朴な村娘(生まれつき心臓が弱い)
アルブレヒト(ロイス)
ジゼルの恋人(自分が貴族であることを隠している)
ヒラリオン
森番の青年(ジゼルのことが好き)
バチルド姫
アルブレヒトの婚約者
ミルタ
ウィリ(精霊)の女王
第一幕
舞台はドイツの農村 
村娘のジゼルは、ロイスと名乗る青年と恋人同士
しかしこの青年、実は貴族の公爵アルブレヒトで、バチルド姫という婚約者もいます
偽名を使い、貴族の証である剣
を小屋にしまい込み、身分を隠しているのです
そんなことは知らずに恋の喜びに舞うジゼル
一方、ジゼルの母は、生まれつき身体の弱い娘を心配しています
踊りすぎると、ウィリ(結婚を前にして死んでしまった若い乙女たちの霊)になってしまうよ、、、
ある時、村に貴族一行が狩りの途中で立ち寄りました
その中にはアルブレヒトの婚約者であるバチルド姫の姿も、、
バチルド姫から美しいネックレスをもらったジゼルは、喜びいっぱいに得意の踊りを披露します
そこへ現れたのはヒラリオン
ジゼルのことが好きなヒラリオンは、小屋に隠してあったアルブレヒトの剣を持ち出し、その身分を暴きます
もはや言い逃れのできないアルブレヒトは、婚約者バチルダの手にキスをします
裏切りを知ったジゼルは絶望の後、錯乱し、息絶えてしまうのでした
第二幕
夜、薄暗い森の中の沼のほとりには、ジゼルの墓があります
そこへ、ヒラリオンが墓参りにやってきましたが、薄気味悪い気配におびえ隠れます
すると森の中から女王のミルタ率いるウィリが姿を現しました
ジゼルも墓から呼び出され、ウィリの仲間入りをします
隠れていたヒラリオンは、ウィリ達に見つかり、踊らされ続けついに命を落としてしまいました
ウィリ達の次の狙いはアルブレヒトです
ジゼルは愛する彼を必死で守ろうとしますが、ミルタは聞き入れず、死ぬまで踊り続けるよう命令します
ついに力尽きようとした時、夜明けの鐘が鳴りました
ウィリ達は墓へ戻っていき、ジゼルも永遠の別れを告げます
ジゼルの愛に守られ死を免れたアルブレヒトは、一人たたずむのでした
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