今回は、バレエ『眠れる森の美女』の鑑賞がもっと楽しくなる豆知識をまとめました
豪華絢爛な舞台の理由
『眠れる森の美女』と言えば、衣装、美術、音楽全てにおいて豪華絢爛さが特徴です
当時のロシアは、皇帝による専制政治の力を強化する必要がありました
そのため、絶対王政の最盛期であるルイ14世の時代をモデルに、皇帝を賛美する豪華絢爛な舞台を作ろうとしたのです
セルゲイ・ディアギレフ率いるバレエリュスは、トップダンサーやトップデザイナーによる豪華絢爛な『眠れる森の美女』を上演し、そのことがきっかけとなり破産しかけたというエピソードも残っています
24金の糸やオコジョの毛皮などが使われている衣装は現在も世界各地で大切に保管されているそう
チャイコフスキーの心を動かした台本
当時、チャイコフスキーはバレエ音楽の制作にあまり乗り気ではありませんでした
理由は『白鳥の湖』がまだ人々に受け入れてもらえていなかったから
しかし、マリインスキー劇場支配人フセヴォロシスキーとのプティパによる台本を読み、そのわくわくするような内容に感動し喜んで引き受けたそうです
原作は怖い?!人喰い鬼が登場
シャルル・ペルーによる原作のあらすじは、私たちが知っているものとは少し違い、ぞっとするような『人喰い鬼』が登場します
その『人喰い鬼』とは、なんと国王の母親
国王の留守中に王妃と孫を食べようとしたり、恐ろしい場面が含まれています
長靴をはいた猫の相方、白猫ちゃんの正体
ペローの童話の主人公たちが、結婚のお祝いにやって来て余興の踊りを披露してくれる第三幕
その中で、長靴をはいた猫と白猫のパドドゥの「白猫」について気になったことはありませんか
「青い鳥」と同じオーノワ夫人の作品に「白い猫」という作品があリ、どうやらこの物語の主人公こそ、「長ぐつをはいた猫」の相手役として『眠れる森の美女』に登場する「白猫」のようです
図書館で『白い猫』の再話版を発見しました
あらすじは、結婚相手を探してくるように命じられた王子が、なぜか魅了され、連れてきてしまった不思議な白猫が実は美しいお姫様だったという、「美女と野獣」を彷彿とさせるような内容でした
気になる方はぜひ探してみてください
妖精たちの名前に込められた花言葉
妖精の呼び方は、様々な呼び方がされますが、オーロラの成長を願い名づけられている点では共通しています
その中でも「キョウチクトウの精」、「三色ヒルガオの精」など、花の名前で呼ばれることもあります
リラの精の「リラ」「ライラック」もLilas(フランス語)Lilac(英語)からきています
フランスではライラックの花がハートの形状であることから、青春のシンボルであるお花とされています
花言葉は色によって異なり、紫は「恋の芽生え」や「初恋」、白は「無邪気」「青春の喜び」「若さ」ピンクは「思い出」だそう
おまけ~タイトルに漂う古代ロマン~
娘からの『眠れる森の美女』の『れる』ってどういうこと??という質問に気づきました
確かに子どもにとっては「眠れる」=「眠ることができる」の『可能』の意味となり「??」となってしまうようです
これは「迷える子羊」のように古語の文法が使われているそうです
舞台背景も昔のフランス宮廷ということで、ロマンチックでぴったりの翻訳ですね
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