バレエの歴史を知るうえで欠かせない「バレエリュス」についてまとめてみます♡
バレエ ・リュスとは
バレエリュスを簡単に説明すると、
20世紀初頭(1909〜1929年)に20年だけ活動した奇跡のバレエ団!
正式な名前はなく、バレエ・リュスとはフランス語で「ロシアのバレエ」という意味で
公演によって別の呼び方をされることもありました
バレエの質を信じ、守った男
この頃フランスの劇場でバレエは「芸術」というよりも
美しい女性、愛人を探しに行く場所になっていました
そんな時、バレエの持つ総合芸術としての力、
ロシアバレエだけに残っていたメソッドと指導者の力を信じていた人、
セルゲイ・ディアギレフがいました
セルゲイ・ディアギレフ
ロシアの貴族の家に生まれたディアギレフは幼いころから芸術に
親しみ、ロシアバレエの黄金期を目にしていた興行師(インプレッサリオ)でした
彼は天才を見つけ出す天才で優れた審美眼を持っていると言われていました
そんな彼はフランス旅行の際、パリで落ちぶれたバレエを見てショックを受け
「本物のバレエをパリに」という思いを強くし、私設バレエ団バレエリュスを結成しました
パリの社交界に衝撃が走った1909年5月18日
当時のパリは芸術の都、中心地でした
オペラ座は借りることができなかったため、老朽化が進んでいたシャトレ座の改装をし、
当時は考えられなかったバレエのみのガラ公演を行いました
この日のバレエリュスの公演はまさに
「社交界、アート界の事件」とされ
一夜にしてパリを虜にしてしまい、その後20年にわたって60以上の作品を世に出し続け
バレエ界だけでなく様々な分野へ、世界中へ衝撃と影響を与えました
炎上商法の先駆者?!
バレエリュスが魅せるバレエは当時の人々の「バレエのイメージ」とは違うものでした!
「牧神の午後」「春の祭典」など当時革新的すぎる作品には会場が凍り付いたとか、、。
作品を見た人々から賛否両論が沸き上がり、結果チケットには長蛇の列!
まさに良くも悪くも炎上ビジネス!!
こんなディアギレフが見せてくれる舞台に人々はどんどん夢中になっていったのです
奇跡のメンバーのコラボでアートの最先端に
バレエリュスが今も語り継がれている大きな理由の一つが、
関わったダンサー、振付家、作曲家、芸術家一人一人の個性と偉大さです
ざっと挙げるだけで
ワツラフ・ニジンスキー アンナ・パヴロワ ミハイル・フォーキン イーゴリ・ストラヴィンスキー
パブロフ・ピカソ ジョージ・バランシン レオン・バクスト
マリー・ローランサン ココ・シャネル など
まさに天才の集結だったのです
ピカソに関してはまだ無名の画家だった時代に、ディアギレフによって才能を見出されたそう!
資金の調達に苦労し続けた
衣装に本物の金や真珠を用いる、一流アーティストを集めるなど、こだわりの強さもあり
常に資金面では苦労が絶えませんでした
幕開け直前までお金のやり取りで揉め、時間通りに開幕できないこともあったそう
その中で、ディアギレフの人柄に惹かれるパトロンの支援によって存続していました
ディアギレフの死をもって解散
59歳でディアギレフが急死するとともに、バレエリュスは解散
しかし同時にダンサー達は世界各地で独自に活動を進めていき、現在の姿へつながっています
『ニューヨークシティバレエ団』も『英国ロイヤルバレエ団』も
バレエ・リュスなしには始まらなった!!
バレエの歴史において語り継がれる理由はここにあるのですね
まとめ
本を数冊読んだだけではバレエリュスの大枠しかわからず、もっともっと知りたくなりました!
同時に、ディアギレフがもし生きていたら、コロナ禍で公演が中止されたりと
苦戦している今、どんなことを考えただろう??と思います
もっと「バレエリュス」を知りたい方へ
こちらは漫画でとても分かりやすく、一気に読めてしまうのですがディアギレフとニジンスキーの
男性同士の恋愛の様子が描かれているので、やや大人向けです!
たくさんの写真と挿に触れながらバレエリュスを楽しみたい方はこちらの本がおすすめ
コレクターズアイテムとしても人気の
当時のバレエリュス公式プログラムがカラーで載せてあったり舞台の写真も多く
本の要素と写真集、絵画集の要素が一つになっています
ずっと大切に保管しておきたい一冊
バレエの歴史の全体図がとてもわかりやすく、愛用しているのはこれ♡
おすすめです!!!!
日本にもいたディアギレフ
話はそれてしまいますが日本にもディアギレフがいたのはご存じですか?
日本と、世界と、バレエのために人生をかけて闘った方!!
ぜひ読んでみてほしいです♡
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